
木漏れ日と読書🌿
15歳のエミリはすらりと背が高く優雅なスタイル。
薄い灰色のきれいな髪。
優しそうだけどよく動く燃えるような美しい眼。
灰色、もしくは濃い青 、または違う色 …
でもその瞳は相手を見つめていない。
遥か遠く、この世ではないどこかを見つめているように
一切の野心から離れ、縛られない魂であることに毅然としたエミリ。
その孤高は自由の証。

エミリ・ディキンスンの書簡集フランス語版が届く。
膨大な数の手紙に、エミリの一編の詩が浮かぶ。
これは世界に宛てた手紙です
決して返事の来ぬ世界へのー
憐れみ深く 厳かに
叡智から言伝られた 素直の便り
石倉和香子 訳

転校して行った親友アバイアに宛てた手紙には、「pianetto」(ピアノちゃん)を習う友に、もうすぐピアノが届くから私より先に進まないでねと。夜散歩に出て野の花を摘んでいること、急に美人になっているので17歳を迎える頃にはアマスト美人になっているかもなど、15歳らしい無邪気さが綴られる。

翻訳者の方から頂いた御本。
ようやくじっくり読みはじめています。
気がつくと時空を超えて。
最近は敬遠していた厚い本も持参して外出。
読みたい本が沢山あるという福福。
そして本は読み返すこともまた楽しい。
じっくり深く … 心を澄ます。
本と交わすひそやかなトキメキ📚

数日前から読み始めているエミリ・ブロンテの研究書。
本書は作者が「実験」と称するフィクションであるが、著名な研究者による丹念な考察に従来のエミリ像が揺らぐ。
もし本当に」嵐が丘」に重なる恋愛をエミリが経験していたとしたら…その孤高は新たな意味を持つ。
