歌の彼方 パウル・ツェランそしてエミリ・ディキンスン



歌の彼方 パウル・ツェランそしてエミリ・ディキンスン_c0203401_12554742.jpeg





「ネリー・ザックスは、ツェランが死んで二十二日後に亡くなった。それはセーヌ川で発見されたツェランの遺体が埋葬された日だった。二十九歳年長だったザックスはツェランの守護天使であろうとしたが、彼の命を救うことはできなかった。」


多和田葉子「パウル・ツェランと中国の天使」より





パウル・ツェランは、いつかエミリ・ディキンスンの訳詩集を刊行したいと願っていたという。

すでに10篇の詩はドイツ語に翻訳しており、その一つは《Four Trees 》という自然を詠ったもの。


Four Trees ― upon a solitary Acre ―

Without Design

Or Order, or Apparent Action ―

Maintain ―


The Sun — upon a Morning meets them —
The Wind —
No nearer Neighbor — have they —
But God —

The Acre gives them — Place —
They — Him — Attention of Passer by —
Of Shadow, or of Squirrel, haply —
Or Boy —

What Deed is Theirs unto the General Nature —
What Plan
They severally — retard — or further —
Unknown —



エミリ・ディキンスンを歌うパウル・ツェラン
どのような想いで詩を選んだのか …
私の空想の翼が広がる




by silent_music | 2023-02-26 12:57 | days