終わりなき変奏



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私はほぼ変わらず毎日ピアノを弾きます。
音は留めておくことはできませんが、弾き続けていく日々そのものが「変奏」なのでしょうか。
ふと、モランディ―の画集を観ていてそんなことを想いました。

数年前、「ジョルジョ・モランディ―終わりなき変奏」展を拝見しました。
埃さえそのままにした決して特別なものではないオブジェが、画家の視線によってひそやかに変奏していく .......

モランディ―は若くして世に才能を認められながら、世俗を離れ目立たないものの中に美を見いだしました。
「私の人生は特別なものではなくて幸せだった」と語っているが、それは自らの意志でそうしたもの ........
作品は彼の生き方を映している。

ひとつのメロディが 変奏されるように、一枚の絵が 変奏していく深淵 ....
視線を何に向けるか、心をどこに向けるか ...... 物事はそれによって変わる。

モランディ―の絵に安らぎを感じるのは、その色合いにもあるような気がします。
私が特に心惹かれたのは、なぜか水彩画でした。





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by silent_music | 2019-04-08 12:21 | days