命の光
2015年 12月 30日今年は不思議な年でした。
ここ数年、風邪ひとつひかぬ健康に恵まれていたのですが、この2月突然生死を彷徨うことになりました。
奇しくもその3ヶ月後、父は同じ病気で天に召されました。
命に限りがあることは心のどこかにいつも思っておりました。
しかし、それが「一瞬」であることは正直意識しておりませんでした。
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私が生かされたのは、ひとえに愛と優しさによるもの ……
心からそう思っています。
医療に携わってくださった方々、私を支えてくれた家族、そして友人たち …… その想いに「生かされた」と感じています。
天使さんはナースセンターの看護婦さん一人一人に「僕のおばあちゃんを助けてください」と頭を下げたそうです。
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身に起こる全てには意味があり、命のはかなさを身を持って知ったことは「大きな恵み」でした。
ただ優しくありたい
それだけでよいと心から思えるようになりました。
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退院後、プライベートな演奏会をいたしました。
ピアノを弾くという喜び、それを暖かな眼差しで聴いてくださる方々 …
美しい光のようなひとときを感受いたしました。
そして秋には「星の光を心に灯して〜わたしの星の王子さま~」展を開催いたしました。
入院中、なぜか傍らに「星の王子さま」の絵本がありました。
頭を持ち上げるだけでも血圧が下がる状態で本を読むどころではありませんでしたが、傍らにあるだけで心が安らぎました。
この時から私の心の中に小さな王子さまが棲みました。
退院後、私は星の王子さへのオマージュを書き上げ、音楽を作りました。
その日々は、心身の安らかなリハビリとなりました。
「星の光を心に灯して〜わたしの星の王子さま~」展に寄せてくださったアーティストの方々の素晴らしい作品。
たくさんの方が訪れてくださり、王子さまの純粋、本当に大切なものを心に感じてくださったひとときはかけがえのない宝物の時間でした。
そしてアドベントの聖なる日々に開催された「<〜 祈りの光 〜 Prière de Noël >展 …
アーテイストの皆様が寄せてくださった美しい作品が、祈りを優しく灯し訪れてくださった方々がその「光」を輝かせてくださいました。
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今年もあとわずかで終わりを告げます。
安らかな幸福に満たされ、与えられた全てに感謝しております。
たくさんの優しさをありがとうございました。
心からお礼を申し上げます。