ヴェイユの読書会
2014年 06月 24日
今日は「ヴェイユの読書会」vol2にて心豊かなひとときを感受いたしました。
どんな作品にも、その作者というものがある。
しかしながら、その作品が完全なものであるときには、何かしら本質的な作者の名をかくしてしまうようなものをそなえている。
それは神のわざが匿名でなされていることの模倣なのだ。
世界の美しさが、人格的であって同時に非人格的な神、そのどちらか一方だけではない神をさし示しているゆえんである ......... 「重力と恩寵」より
ヴェイユが語る「美の匿名性」について語らう至福のひととき。
フィリップ.ジャルスキー氏の「天使の側にいる歌声」からそれを紐解いてゆく。
雨のように降る問いと答え ....そのしずかな釘音に十字架を感じる。
美しいと感じる確かな純粋の中に神は遍在する .......
それは夏目漱石の「夢十夜」へと繋がれてゆく。
そしてベラルーシの美しいイコン、ウイリアムモリスの「チョーサー著作集」を眺める......
ヴェイユの美しい「余韻」に包まれ、この世の聖所、遍在する神を 確かに感じる ひととき
心から幸福に思います。

シモーヌ・ヴェイユ
もはや愛しき人

そしてウィリアム・モリスとエドワード・バーン・ジョーンズによるため息のでる装飾。