ブルージュ ポリフォニーの妙
2012年 10月 22日
ハプスブルグ家のマクシミリアン1世とブルゴーニュ公国最後の公女(マリー・ド・ブルゴーニュ)との結婚.....
初めての出会いから想いを寄せ合う二人であったが、当時財政の芳しくなかったハプスブルグ家のマクシミリアンとブルゴーニュ公女マリーとの結婚条件は難航し、四年もの歳月を要したという。
1男1女を得て幸せな結婚生活を送っていた二人、しかし結婚5年目にマクシミリアンの鷹狩りに同行したマリーは落馬が原因で25歳の短い一生を終える。
愛しき妻を失ったマクシミリアンは、その後十何年と妻を娶らず、息子、娘を可愛がり独身生活を送り続けたという。
異国の地での孤独な年月......
マクシミリアンの心を慰め魅了したのは
ポリフォニーの妙なる響き
中世のブルージュではポリフォニーの室内楽と合唱音楽が隆盛を極めていた
フランドルにおけるルネサンス期ポリフォニー
「静」「内向」を特徴とするフランドル楽派
4声による高度なポリフォニーの響きは格別に美しい
後にマクシミリアンがウィーンにて創設した宮廷礼拝堂少年聖歌隊(ウィーン少年合唱団)は、
ブルージュのポリフォニー合唱団を原型とする
聖母教会の午後
少年少女たちの美しい歌声が響き渡る
ブルージュに脈々と流れるポリフォニーの妙
それは今も変わらず
天上の調べを奏でている........