星を運ぶ舟
2011年 11月 03日前田昌良 「いつか花は散る」
花はいずれ散ってしまうことにその美しさの秘密がありそうです。
どんな花でも散り際はそれぞれのタイミングで
花びらを落とします。
自分の寿命に満足したかのように
静かに地上に舞い降ります。
いっせいにではなく 密かなタイミングであるところに
花の覚悟を感じます。
僕も花のようにありたいと静かに思います。
前田昌良「星を運ぶ舟」より
☆
その花は星のようでもあります
静かに触れると さらさらと この世にそっと舞い降りてくるのです
作品との出会いは運命のよう
このはかなくも美しい花びらに
私は自分の命を重ねながら
今日も心静かに幸福を数えています
前田氏からいただいた作品集「星を運ぶ舟」
添えられた小川洋子さんの小さな物語「星座を描く少年」も美しい........