魂のハワース 〜荒野への道〜
2010年 10月 01日For the moors, for the moors where the short grass
Like velvet beneath us should lie!
For the moors, for the moors where each high pass
Rose sunny against the clear sky!
For the moors, where the linnet was trilling
Its song on the old granite stone
Where the lark the wild skylark was filling
Every breast with delight like its own.
荒野へ 荒野へ
そこにはビロードのような短い草が足元に生えていた!
荒野へ 荒野へ
そこには澄みきった空から降り注ぐ薔薇色の光を浴びて
丘の道が高く昇っていた!
荒野へ そこでは紅ひわが
古びた御影石の上でトウルルと声を震わせ歌を歌っていた
そこでは 雲雀が......野の雲雀が風に羽ばたき
まるでわたしと同じ喜びに心を満たしているよう
Emily Brontë
エミリー・ジェーン・ブロンテ(Emily Jane Brontë)の名著「嵐が丘」、そして詩は今なお人々の心を魅了しています。
ただ自分の心の喜び、慰めのためにだけ書かれた「空想の世界」、しかしそれは姉シャーロットの目に触れたことにより、不滅の人へと変じます。
エミリーの孤高とひそやかさ …
魂の自由を何よりも欲したエミリーは、荒野を彷徨い、言葉を紡ぎ、ピアノを奏で …
鳥のように心を飛翔させました。
秋の終わり........ハワースは雨。
この地方特有の厳しい風雨は、荒野への道を阻み、なぜ「嵐が丘」が生まれたかを教えてくれます。
荒野を彷徨うエミリーの至福をそっと告げるかのように名残りのヒースが …