ヴェネツィア † サンタ・マリーア・デッラ・ピエタ教会
2016年 04月 08日一枚の絵、ひとつの教会 ......
それに会う為に旅をする
時に叶わず、それは次回の旅へと希望を繋げる
今回、一番訪れたかった場所のひとつがヴェネツィアのサンタ・マリーア・デッラ・ピエタ教会・S.Maria della Pieta (Vivaldi Church)。
私にとっては聖テレーズ合唱団が演奏会の為に練習している「スターバトマーテル」が生まれた場所として。
天使さんにとっては今練習しているヴァイオリンコンチェルトが生まれた場所として。
生憎、教会の扉は閉じられていました。
せめて写真だけでもと外観を撮影していたら、突然扉が!
私たちの他は訪れる人もなく、心ゆくまでビバルディの指導のもと、鍛え上げられた美しい演奏を奏でるピエタの少女たちに想いを馳せることができました。
姿が見えぬように装飾されたバルコニーの向こうでひそやかに音を奏でた音楽の少女(天使)たち .....
「お母様、真夜中です。わたしは床を抜け出し、ここへきてお便りを書いています .....」(TIZIANO SCARPA著「ASTABAT MATER」より)
主人公のチェチリアは捨て子としてピエタ養護院で音楽の英才教育を受けその才能は高く評価される。
しかし、チェチリアの孤独は深く、それを癒すのは真夜中に交わす幻の母との会話 ......
一冊の本を携え旅をするときめき .....
ピエタ教会で、私は確かにチェチリアの面影を感ずることができたように思います。